「ピーノ・ダニエレの展覧会”Pino Daniele Alive, La Mostra”がナポリで開催中」

夏の暑さが続いている日本ですがイタリア各紙を読むと涼しく秋らしい陽気が続いています。日本もイタリアもそろそろ秋の味覚が恋しくなる頃ですね。
 日本では新型コロナ感染者が不思議と減少している一方、ヨーロッパではイギリスの一日の感染者数が未だ多いなか、昨年の感染爆発を繰り返さないとイタリアは頑張ってきました。24時間の感染者は3千人程度で、フランスやスペインも数千人規模に抑えています。3回目の追加接種に関しても、今後60歳以上と感染症に罹りやすい人が新たに接種対象になる予定です。
 感染者数を抑えて経済を再開させるようにイタリア政府は慎重に事を進めていますが、国民の側は待ちきれない感がありますね。ディスコや映画館の集客率は、今後ディスコは50%、映画館や劇場はそれ以上になると見られます。ということでミラノのスカラ座では一種のこけら落とし公演で「ミュージカル・シアターへのオマージュ、セヴィリアの理髪師」が上演されました。
関連動画:https://www.rainews.it/dl/rainews/media/Il-Barbiere-di-Siviglia-alla-Scala-un-omaggio-al-teatro-musicale-dd6db349-29a3-43ae-98e5-aaf814233feb.html
出演:Mattia Olivieriマッティア・オリヴィエリ(バリトン)、Svetlina Stoyanovaスヴェトリーナ・ストヤノヴァ(メゾソプラノ)
 今年のイタリアは当たり年というか、UEFA EURO 2020では2度目の優勝(初優勝は1968年)、ユーロヴィジョン・ソング・コンテストではMåneskinマネスキンが優勝、東京オリンピック・パラリンピックでは過去最多のメダル獲得、とかなりの快進撃を続けています。ユーロヴィジョン・ソング・コンテストでMåneskinマネスキンが優勝した時に予想されていたことですが、来年の同コンテスト2022が31年ぶりイタリア・ピエモンテ州トリノで開催が決定しました。来年はサンレモ音楽祭が終わった後、ユーロヴィジョン・ソング・コンテストでもう一度盛り上がりそうですね。
 さて今から約6年前の2015年1月4日イタリアを代表するシンガーソングライターのPino Danieleピーノ・ダニエレが(享年59歳)亡くなりました。死因は心臓発作でした、彼の兄弟も今年の1月同じく心不全で亡くなっている(享年56歳)ので遺伝的に心臓に問題があったのかもしれません。ピーノ・ダニエレの死に関しては彼の死後、担当した医師に過失があったなど言われていますが、どうなのでしょうね。それはともかくピーノ・ダニエレのプライベートプ写真や愛用品などを展示した展覧会「Pino Daniele Alive, La Mostra」(関連動画:https://youtu.be/FtvrCrfdix0 )が9月18日~12月31日までナポリのComplesso a Santa Catelina a Formielloで開催中です。キュレーターには息子であるアレッサンドロ・ダニエレも参加して見応えのある催しのようです。ところでピーノ・ダニエレは恋多き人で最初の結婚で子供2人、2度目の結婚で3人の子供を授かりましたが、彼が亡くなった時一緒にいたのは3人目の女性でした。下世話な注目が集まったのは遺産相続。故人は5人の子供達、特に未成年の2人により多く相続させることを希望していたと言われています。死亡当時書類上離婚していなかった2番目の妻にも相続が認められましたが、2年間付き合った“最後の女”は全く蚊帳の外だったとか。離婚手続せずに(日本より時間もかかるし金銭面の負担も大きいから)、それぞれ事実婚相手と暮らすことが多いイタリアでも、死後は法律上の伴侶に権利が認められるのでした。

ではまた