「第68回パレルモ音楽祭 part.2」
第68回パレルモ音楽祭が大きな感動を残して終わりました。実はイタリアではオリンピックより音楽祭の方が大きく取り上げられていたのです。ちなみに今年は、初日の視聴率は42,8%で最終日の平均視聴率は58,3%でした。最も盛り上がった後半では69%で、昨年は前半部分で最高視聴率69,7%だったので今年は逆の現象が起きたことになります。
この音楽祭ではヤング・アーティスト部門などの部門があるのですが一番はもちろんBig artist部門です。今年はMeta-Moroの二人組が大賞に選ばれました。

《Ermal Metaの略歴》
Metaアルバニア系イタリア人シンガーソングライターです。彼は1981年アルバニアのフィエルで生まれ13歳の時に母、兄弟と一緒にアルバニアから南部のバーリに移住しました(父親とは暴力が原因で絶縁しています)。バーリでLa Fame di Camillaというバンドを結成し3枚のアルバムを出しています。
《Fabrizio Moroの略歴》
Moroは1975年ローマ生まれのイタリア人シンガーソングライターで、10枚のアルバムを出しています。彼は何年も地方の若い音楽家グループに協力する活動をしています。

さて、今年の大賞に輝いた曲は「Non mi avete fatto niente(お前たちは俺に何もしなかった)」で曲の芸術性以外に社会性の高い歌詞も大いに評価されたと思われます。
歌詞の一部をご紹介しましょう。


C’è chi si fa la croce 教会で十字を切る人がいる、
E chi prega sui tappeti 絨毯の上で祈り捧げる人もいる、
Le chiese e le moschee 教会とモスク、
L’Imàn e tutti i preti イマームと聖職者、
Ingressi separati della stessa casa 同じ家の入り口は違っても祈ることは同じ、
Miliardi di persone che sperano in qualcosa 無数の人が何かに祈っているんだ


最後に非常に印象的な歌詞は「Il mondo si rialza con un sorriso di un bambino(世界は1人の子供のほほえみと共に蘇る)」で、様々な観点から大きく評価された曲でした。
視聴はこちらがおススメ⇒https://www.youtube.com/watch?v=V4zO_1Z_1S8
ちょっと一言:Annalisaの「Il mondo prima di te」もなかなか良かったですね。